趣味/グラスリッツェン/ガラス工芸

長く続けられる大人の趣味「グラスリッツェン」の世界

- 朝早く起きて、まだ薄暗い静かな時間にガラスを削るカリカリという音だけが響きます。何て贅沢な時間なんだろう…。

グラスリッツェンとの想い出深いある一日の朝を工房Sorrisoの木下浩子さんがこう語ってくれました。
グラスリッツェンは大人の趣味として人気の高いガラス工芸で、今では日本のあらゆるところで習うことができます。透き通るガラスをダイヤモンドペンで削って作り上げられる作品は美しく、じっと眺めていると、もちろん想像ではあるが彫り手の思いを感じることすらある、そんな素敵な世界です。

そのグラスリッツェンを20年続けてきた木下さんに、グラスリッツェンと出会った日のことをお話していただきました。

- ある日、掃除機をかけていると、ふとつけっぱなしにしていたテレビに目がとまりました。朝10時くらいの、趣味の番組を放送中、何やらガラスをペンのようなもので削っています。掃除機のスイッチを切り、吸い込まれるようにテレビの前に座りました。ペンで彫ったところが白くなり、ガラスの上に模様が描かれて行きます。
「へぇー、ガラスって機械か何かでないと模様はつけられないと思っていたけれど、あんな簡単な道具で、自分で彫れるのね」。それが、グラスリッツェンとの初めての出会いでした。

何かのちょっとしたきっかけで、その後の人生に大きく影響を与えることもある趣味を始める、といった経験をもつ人もいると思いますが、この日、自宅の掃除をしていた木下さんは、正にその「趣味」と出会ったのです。
そして不思議なことに、「習いたい」「やってみたい」という思いからグラスリッツェン教室を探し始めた木下さんは、それまでも2歳半になるお子さんと通っていた幼児教室があるカルチャースクールの案内に、それまでは全く目に入らなかったグラスリッツェン教室を見つけたのです。

- それまで目の前にあっても気がつかなかったのに、アンテナを立てた瞬間に目に入ってきました。不思議なものだと感じています。

あることに興味をもち情報収集を始めると、他のことをしている時も常に頭の片隅にその「興味」が存在するものですが、このような経験は誰にでも起こり得る可能性を秘めていると、筆者は思います。そして、その興味に対する思いが強ければ強いほど、予想もしないところで簡単に探していたものにたどり着けることも。

普段、忙しい人にこそオススメのグラスリッツェン

冒頭の「ある一日の朝」は、そんな運命の出会いを果たした木下さんが、家族で温泉旅行に行った日のことです。

- グラスリッツェンを始めてそれほど時が経っていなかったのですが、彫りたくて仕方なかったんです。そこで、旅行先にも彫りかけの作品を持っていきました。特に宿題などない習い事ですが、先に進めたくて。

朝早く起きて、まだ薄暗い静かな時間にガラスを削るカリカリという音だけが響きます。何て贅沢な時間なんだろう…。一瞬自分が何者で、どこにいるのかを忘れてしまいそうなほど集中していました。
家ではないところで彫ることに、非日常を感じられてとても気分が良かったのです。いつでもどこでも出来るのがいいなと思いまして、それ以来帰省中の実家など、場所を変えて彫ることをしばらく楽しんでいました。

根気のいる作業となるグラスリッツェンですが、工房を運営している木下さんは、「グラスリッツェンをやる時は、無心に彫ることだけに集中する。すると、不思議とゆったりとした気持ちになって、終わった後はスッキリ。いつもと違う時の流れを感じられます」と言います。
「忙しくて時間がない」。実は、そんな人ほどオススメでもある不思議な魅力をもっているのがグラスリッツェンなのです。

今、一番感謝していること。それは家族と仲間と、そして…

運命の出会いを経て趣味としてグラスリッツェンを始めることとなった木下さんに、「最も感謝していることは何ですか?どのようなことに喜びを感じますか?」と訊ねました。

- やはり、こうして20年以上長くグラスリッツェンを続けてこられた事だと思います。夫や家族の協力があったので、レッスンに通う事が出来ました。
講師として仕事させて頂けるのも、私の先生、一緒に習っていた仲間、そして生徒さんのおかげです。教室で生徒さん同士が作品を見せ合い、和やかに談笑しながら過ごされているのを見ると、続けてきて良かったと思います。

長く続けられる趣味って、いいものですね。そして、長く続けることとなる趣味に出会えるって、本当に素敵だと思います。
ある日ふとしたことがきっかけで湧きあがる「興味」の存在を無視していたら、木下さんのようにその後の数えきれないほどの素晴らしい出会いや時間には、出会えないかもしれないのです。

この記事が、今読まれているすべての方に、そんな素敵な出会いのきっかけとなることを心から願って。

取材協力:
木下浩子(工房Sorriso)
http://koubou-sorriso.com/

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