認知症

認知症のおばあちゃん

幼い頃を振り返ると、優しく温かい眼差しで見守っていてくれたおばあちゃんが今も私の心の中にいます。礼儀やマナーは厳しく躾られた記憶がありますが、その瞳の奥にいつも愛情を感じていました。

そんなおばあちゃんは今年で86歳。
12年前に最愛の夫、つまり私からみればおじいちゃんにあたる人を病気で亡くしてからも、他人様から見れば一見元気に過ごしています。でも、一緒に暮らしている家族も離れて暮らしている私もちょっと切ない思いをしています。

おばあちゃんが孫である私や娘である私の母の名前すらも思い出せないってことを・・・。

認知症と気づいた時

夫を亡くしてから元気のない日々が続いたおばあちゃんも、ご近所付き合いや老人会の集まりなどでアクティブに過ごしたり、おしゃれにも気を遣い3ヶ月に1回は美容院に行き白髪染めとパーマを当てたりしているのを見て、「元気になれてよかった」と思っていましたが、その頃から何となく「ちょっと変だな」と感じることも増えてきたのです。

例えば、お料理の火をかけたことを忘れて何度も鍋をダメにしてしまったり、オーブントースターで朝に焼いたままのパンが夜になってもそのまま残っていたり、同じことを何度も何度も話すようになったり…。

この頃はまだ活動的だったので、初めは単なる「物忘れ」だと思っていましたが、「変だな」が「やっぱりおかしい」と確信に変わったのは、自治会のお金を近所のお宅を周って勝手に集めてきた時でした。
大量のお金を集めてきたおばあちゃんに家族は驚愕し、私の父母は一軒一軒謝罪してお金を返しに周りました。病院に連れて行くと「認知症」と診断され、家族で「あぁ、やっぱり・・・」と落胆したのを覚えています。

後から知ったのですが、少しでも「変だな」と思ったら病院で受診をすることが認知症の予防や進行を防ぐのに大切だとのこと。症状の進行を抑える薬もあり、何より家族としての心構えや対応の仕方がわかるので、それが本人の気持ちを和らげることにもつながるのだと実感しています。

曾孫(ひまご)との交流

おととしから一人では排泄できなくなり、家族の名前も忘れ、結婚して離れて暮らすようになった私のことは「孫」ということがわからない…。認知症の症状は少しずつ、そして確実に、進行しています。
おしゃれに気を遣うおばあちゃんでしたが、パーマも当てず白髪染めもしなくなったので、髪の毛はペシャンコで真っ白な状態、お化粧もしないのでまるで別人のよう…。

でも、変わらないものがちゃんとあります。それは、おばあちゃんから見たら曾孫にあたる私の息子への優しく温かい眼差し。

自宅では笑顔もおしゃべりもほとんどない状態なのが、曾孫に会う時は表情が柔らかくなりおしゃべりも増えるようです。おばあちゃんの曾孫に対する眼差しを見ていると、私が昔もらっていたたくさんの愛情を思い出します。
会う度に名前を忘れられても、顔も覚えていてもらえなくても、息子はそんな「おおばば」のことが大好きで「こんどいつおおばばに会えるの?」と聞いてきます。
おばあちゃんと一緒に暮らし24時間介護に気を抜けない私の母も、おばあちゃんが曾孫に会う時はホッと心が休まるようです。

昔おばあちゃんからもらったたくさんの愛情、今はそれを私の息子が受け止めている、その中で少しでも「おばあちゃんらしく」長生きしてほしいと願っています。

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2017/7/6
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